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トム・ロブ・スミス(著)「チャイルド44」★★★★★
トム・ロブ・スミス(著)「チャイルド44」
2009年度版『このミステリーがすごい!』海外編・第1位。
この評価に全面的に納得の、超面白ミステリ!!

チャイルド44(上巻) チャイルド44(下巻)

■内 容

 スターリン体制下の旧・ソ連が舞台。
 社会主義体制維持のために恐怖支配を敷く”国家保安省”の捜査官レオ・デミドフが主人公。
 部下ワシリーの恨みを買ったデミドフは、奸計にはまり妻とともにモスクワから片田舎の民警へと追放される。
 追放処分で誇りをズタズタにされ、すべてを失ったデミドフは、新天地で猟奇事件に遭遇し、やがてこの事件解決に心を傾けていくのだが・・・・。

■感想など

 世間の評判と、自身の好みが合うとは限らないのだけど、この作品が『このミス1位』であることに100%納得。
 文句なしに面白かった。
 広大なソビエト連邦を舞台にした物語は壮大で、緻密に描かれた共産主義社会の重苦しさがズシリとのし掛かってくる。
 国家から追跡されている主人公が、大量殺人犯を追跡するストーリーは、とにかく途切れることなく結末へと向かっていき、退屈することなく読み終えました。
 ミステリの範疇を越えた傑作です。
-◆-
 遠い昔になりつつあるソ連の共産主義体制を描く文章は、痛々しいほどソ連の矛盾をいぶしだしている。
 孤児院や知的障害者の施設の描写は凄まじく、人間より国家体制が優先される社会の醜さたるもの、悲惨という言葉では語り尽くせません。
 そして、共産主義の理想と現実の落差や矛盾を知りながら、共産主義の”建前”に拘って人民を苦しめる国家保安省に属していたデミドフの言葉が端的にソ連社会を表現しています。
 『犯罪は貧困と欠乏がなくなれば消滅する(上巻)』
 『人はものを盗む必要もなければ、暴力的になる必要もない。なぜならみな平等なのだから。(上巻)』
 大いなる矛盾が、事件に関係のない人民を次々と処刑に追い込み、逆に真犯人は途絶えることなく少年少女を殺し続ける----。
-◆-
 国家保安省の建物の雰囲気についてデミドフが語ります・・・。
 『いつも居心地の悪さを覚える。その建物の中ではさりげない会話などまず聞かれない。屈託のない受け答えなどありえない。ここでは誰もがガードをしている。(上巻)』
 こういう建物、こういう組織の中で、ひたすらデミドフへの妬みや恨みを抱きつづける部下のワシーリーは、ヘビのように嫌らしく、主人公を苦しめ続ける。
 ワシーリーの策略に嵌り、追放され、追跡され、殺されそうになる主人公・・・。
 この状況をかいくぐりながら、大量殺人犯を捜査し続けるデミドフの執念は、単純な正義感ではなく、酷く鬱屈した感情であり、物語に深みを与えています。
-◆-
 ラストに向かい、人間の尊厳、夫婦の再生、飢餓など極限状況から生まれた悲劇などが次々と書き連ねられて文学の香りも・・・。
 怒りや悲しみさえ封印して、生きることだけを目的に日々を過ごすソ連人民の様子が生々しく印象に残りました。

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海外ミステリー | 11:01:58 | トラックバック(0) | コメント(0)
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