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横山 秀夫(著)「震度0(ゼロ)」★★★

震度0(ゼロ)

■ストーリー
 阪神大震災の朝、殺人犯が地元に舞い戻り追跡が混乱する中、N県警の警務課長が謎の失踪を遂げた。
 警察庁キャリアの県警本部長、警務部長、準キャリアの警備部長、地元ノンキャリアの刑事部長、交通部長、生活安全部長など県警幹部たちが警務課長の失踪をを巡りドロドロの権力争いをするのだが、失踪の原因はつかめぬまま・・・。
■感想など・・
 あいかわらず「横山秀夫」らしく、警察内部をリアルに描く長編です。
 題名から分かるように、阪神・淡路大震災と微妙に絡むこの作品。
 刻々と告げられる大震災のニュースや、死傷者数がドンドン増えていく状況が、作中触れられているのですが、大震災を経験した被災地域の人間としては、被災地の外から見た大震災はこうだったのかと複雑な感情を抱きました。
 著者の長編「クライマーズ・ハイ」は文句なしに五つ星作品だと思ったのですが、この作品は微妙。
 面白いことは間違いないし、水準を遙かに超えた文章に最後まで惹き付けられるのだけど、警察内部のドロドロの人間関係が、ややクドい。
 人間関係が、現在過去に渡って複雑に絡みすぎていて「そこまで・・・」って感じ。
 読み手としての小生が、そろそろ著者の警察小説に慣れてきたせいかもしれませんが、登場人物が心の内を語り過ぎる気がして、これまで数々の短編から感じた登場人物の「心の襞」みたいなものを「震度0(ゼロ)」では感じませんでした。
 やはり著者は短編の名手で、本作は長編故に「書きすぎ」が作品の厚みを奪った感じ。
 違うテイストの作品に接したくなりました。
 再度、大震災の話になるけど、阪神間の人間としては大震災を“ネタ”に使って欲しくない気持ちがあります。
 10年以上経た今日にあっても、震災の経験はやはり思いのであります。


[2005]モンテス・アルファ シラー / モンテス・エス・エー チリ コルチャグア・ヴァレー / 75...

■日本 冒険・ミステリー感想リンク
◆横山 秀夫 (著) 「顔」
◆横山 秀夫 (著)「クライマーズ・ハイ」
◆横山 秀夫 (著)「看守眼」
◆横山 秀夫 (著)「真相」
◆横山 秀夫 (著)「動機」
◆横山 秀夫 (著)「半落ち」
◆横山 秀夫 (著)「臨場」
◆宮部 みゆき (著)「理由」
◆東野 圭吾 (著)「殺人の門」
◆東野 圭吾 (著)「片想い」
◆高嶋 哲夫 (著)「ミッドナイトイーグル」
◆瀬名 秀明 (著)「デカルトの密室」
◆服部 真澄 (著)「GMO〈上〉〈下〉」
◆福井 晴敏 (著)「6(シックス)ステイン」


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